不親切な用語解説--「font」その2
早速。
いろいろな書籍から。
- 同スタイルで同サイズの文字と記号のセット。
『DTPフォント入門 Macintosh編―日本語フォントの疑問と盲点をすべて解決』 藤岡康隆、和田義浩ほか 共著 MdN P.017
- 同じ大きさ、同じデザインで作られた大文字と小文字のアルファベット、数字、記号のひと揃い。
同 P.011
- フォント(英国ではFount、米国ではFont)というのは「一揃え」ということで、欧文活字のAからZまでのほかに数字、句読点、符号等その活字の書体に付属するもの一揃えの内容を指すものであって、…(以下略)。
註記:原文は旧漢字・旧かな遣いであるが、ここでは現在の漢字・仮名遣いにした。
『復刻版 欧文活字―付録・タイポグラフィ習作1942 My Typography』 高岡重藏 著 印刷学会出版部 P.7
- 元来イギリス英語ではファウント(fount)という、鋳造された活字の一揃いを指す言葉です。(略)ウィリアムソンによれば、ファウントは「一つのサイズと一つのデザインによるアルファベットの全て」(同一サイズ・同一書体のアルファベットの一揃い―『Methods of Book Design』)です。詳しくいえば「一般にはアパーとローワー・ケースのローマン、スモール・キャップ、アパーとローワー・ケースのイタリックであり、それに符号類、数字、ロゴタイプ(リガチュア)、アクセント、レファレンス・マークなどから成るもの」です。(略)そのファウントはサイズ別であることが基本ですので、(以下略)。
『タイポグラフィの領域』 河野三男 著 朗文堂 P.105
- 英単語「font」または「fount」は金属活字時代は「あるデザインで統一された一つのサイズの活字ひと揃い」という意味でしたが、今はデジタルフォントのことを指すのが一般的で、カーニングまで含めてコンピュータ上で機能する一つのウェイトを「フォント」と呼びます。「フォントソフトウェア」と言い換えても良いでしょう。
『欧文書体―その背景と使い方 (新デザインガイド)』 小林章 著 美術出版社 P.23
DTPフォント入門 Macintosh編―日本語フォントの疑問と盲点をすべて解決
- 作者: 藤岡康隆,和田義浩
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復刻版 欧文活字―付録・タイポグラフィ習作1942 My Typography
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次回、『不親切な用語解説--「font」その3』は、引き続き書籍からの抜粋。d:id:satoschi:20060510へまだ続く。
※2006.5.14追補:id:satoschi:20060514に、書籍からの抜粋の追加分を掲載。こちらもご覧あれ。