電子書籍の真実とは?

結局何週間かかったのだろうか、この書籍を読了するまで。
職業柄、今までは『第4章 課題1−フォーマットおよび日本語の問題』関連についてばかり追いかけていたが、
この書籍で『第5章 課題2−流通の問題』および『第6章 課題3−権利の問題』について、
書籍・雑誌が音楽のように直ぐさま電子流通できないのか、が知ることが出来て有意義だった。


電子書籍の真実 (マイコミ新書)

電子書籍の真実 (マイコミ新書)


(以下の目次は- MYCOM BOOKS - 電子書籍の真実より拝借させていただきました)

  • はじめに
  • 第2章 日本の電子書籍の歴史
    • 辞書から始まる電子書籍
    • 電子辞書としての展開
    • 短命だったCD-ROM市場
    • ネット配信の試み
    • 出版社も自ら始めた配信ビジネス
    • 電子書籍コンソーシアム」の失敗
    • 現れては消えた電子書籍端末
    • PDAからケータイへ
    • リブリエ」の挑戦と挫折
    • キンドルとの比較で考える
    • ケータイでの市場形成
    • 500億円市場となったケータイ電子書籍
  • 第4章 課題1−フォーマットおよび日本語の問題
    • フォーマットとは何か
    • ドットブックとは
    • XMDFとは
    • ePubとは
    • 一桁余分にかかる制作コスト
    • 多種多様な組み版ルールの存在
    • 膨大な文字数と外字
    • 異体字をどう取り扱うのか
    • ビューワーと電子書籍データ
    • 電子書籍における「本」とは一体何か
    • あるべきフォーマット
    • DRMについて
    • 簡単にはいかないOCR
    • 印刷工程との連携
  • 第5章 課題2−流通の問題
    • 誰が価格を決めるのか
    • 定価販売しかモデルを持たなかった出版界
    • 価格を決める基準は何か
    • 価格戦略をどうするのか
    • もともと安い日本の書籍
    • 「デジタルだから安い」という誤解
    • 宣伝にまつわる問題点
    • 配信事業者による「検閲」問題
    • 『華氏451度』のような世界?
  • 第6章 課題3−権利の問題
    • 印刷物とは異なる権利処理システム
    • 「契約なし」でやってくることができた出版界
    • 電子書籍で変わる契約の重要性
    • 再燃する権利者問題
    • 権利関係の明確化が必要
    • 既存メディアごとに異なる権利状況
    • 権利の集約と明確化
    • 20年前の議論
    • 著者の権利と出版者の権利
    • 変化する契約ルール
    • 著作権集中処理機構の必要性
  • 第7章 電子書籍がもたらす出版の未来
    • 変化せざるを得ない出版社
    • 目を閉じても電子書籍はなくならない
    • 迫られる利益構造の組み換え
    • 書店や取次はどうなるのか
    • 求められる出版界としての協調
    • 何を変え、何を守らなければならないのか
    • 守るべきは本を安定して再生産できる環境
  • おわりに